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事業活動方針

2024年度 事業活動方針

 

【経営】
(1)社会環境の変化に対応して、総事業高(*1)319億円、経常剰余率(*2)1.06%を計画し、将来にわたり安定的な事業・活動を維持します。
(2)供給事業を安定させるために、連続休暇(夏季、年末年始)が取得できる供給日程を設定するとともに配達業務を担う職員の採用を強化します。また、非常時に備えて既存職員も配達や倉庫業務の支援ができるよう育成に努めます。
(3)パルシステムの魅力を職員が学ぶ環境として、産地研修やグループ職員交流等を実施します。また、階層別の研修やキャリア形成支援を行い、将来の雇用定着につなげます。
(4)健康増進や労働災害防止の取り組みを行い、安心して働ける職場環境をつくり、多様な人材が活躍できる組織風土づくりに継続して取り組みます。
(5)施設内の容量確保、供給効率や業務品質向上につなげるため、2025年稼働に向けて大宮センターの移転計画を進めます。
(6)パルシステムブランドの認知度向上をめざし、SNSの活用やメディアとの連携を深め、各種広報媒体を効果的に組み合わせた施策に取り組みます。
(7)コンプライアンス教育や職場ヒアリング等を通して、ハラスメント対策を組織的に継続します。また、業務中の自然災害に対する備えや情報セキュリティ事故を起こさないための教育強化を図ります。

 

【事業】
(1)「おためし宅配」(*3)やインターネットを活用した広報強化、行政や地域、組合員との連携により、新規組合員拡大26,200名を計画します。また、パルくる便やパルシステムアプリ等の広報を通じて、組合員利用につなげます。
(2)CO・OP共済は、デジタル技術等を活用しライフスタイルに合った保障提案や、組合員活動と連携して商品の特徴を伝える機会を作り、保有件数71,200件を計画します。CO・OP共済誕生40周年を迎えるにあたり、その価値や意義を改めて広報し、たすけあいの輪を広げます。
(3)配送品質の向上を進めるとともに、担当者の労務負荷軽減やセンター運営の業務効率改善を追求し、安定した運営につなげます。
(4)利便性向上や利用のニーズに対応するため、商品カタログの配付選択の運用拡大に向けた試行や、ステーションパル(*4)の広報を強化します。
(5)安全運転は安全意識を最優先とし、事故事例を踏まえ、研修や外部団体と連携した新人教育を行います。安全装置を活用し、組合員及び地域の暮らしに配慮した運転を順守し事故削減につなげます。
(6)パルシステム埼玉が独自に扱うサービス事業(*5)の学びの場の創出や広報を強化し、組合員への理解を広げるとともに、学習会やパル・マルシェ(*6)を通じて、独自商品(震災復興・交流・地産地消商品)の理解向上や利用促進に取り組みます。

 

【組織(活動)】
(1)組合員がライフスタイルに合わせて参加できる様々な企画を検討するとともに、気軽に参画できる活動(ひとりでできる活動、おうちでできる活動、少人数でできる活動)を探求し、生協活動への参加参画を促進します。
(2)自主自発的な組合員活動のしやすさを追求し、幅広い年齢層やライフスタイルを意識した学びと交流の場を充実させ、組合員同士の「つながりの輪」を広げます。

 

【食・農】
2030年ビジョン:持続可能な食の安全と安心を守りながら、豊かな食文化と食生活を広げます。
(1)「もっといい明日へ 超えてく」(*7)を通じ、「お米で超えてくアクション」「お魚食べよう」をテーマとした利用促進に取り組むとともに、生産者やメーカーを応援し、食料自給率向上を進めます。
(2)食・農にまつわる様々な課題について学び、考える機会を作ります。また、食の楽しさと大切さを感じられる食育活動に取り組みます。
(3)県内産地で「公開確認会」(*8)を開催し、地産地消の取り組みを広げます。また「産直連続講座」(*9)や「県別交流会」(*10)等を通して「コア・フード」(*11)をはじめとするパルシステムの産直の価値を学ぶ場を作ります。
(4)商品展示会やパル・マルシェ、商品学習を通じて、生産者やメーカーとの学びと交流の場を提供し、より多くの組合員に商品の魅力を伝えます。
(5)ホームページやインスタグラムなどを積極的に活用して、産地交流や農業体験、商品について発信し産地や商品を知る機会を増やします。また、これらの発信を通し交流や体験企画への参加につなげます。

 

【環境】
2030年ビジョン:一人ひとりが、地球環境に配慮した「きりかえる」行動をくらしの中に広げます。
(1)脱炭素社会の実現に向けて事業所と組合員家庭のサステナブルな省エネ行動を推進し、温室効果ガスの削減に取り組みます。また、再生可能エネルギーや発電産地への理解を深め、パルシステムでんき(*12)に取り組む意義を広く伝えます。
(2)循環型社会に向けて、環境に配慮した商品(プラスチック削減、石けん等)の利用促進と3R推進に取り組みます。紙使用量や食品ロスの削減など組合員のくらしの中でできる工夫を提案します。
(3)自然共生社会に向けて、持続可能な環境保全型農業を埼玉産直協議会『農・彩・土』(*13)等の県内生産者と共に進めます。大豆トラスト運動や地域の里山保全活動などの環境保全活動に取り組みます。

 

【福祉・くらし】
2030年ビジョン:助け合いの輪で、誰もがいきいきと安心して暮らせる地域社会づくりを広げます。
(1)子育て層の参加と交流の機会や、健康づくり(認知症予防、高齢者の社会参加等)応援など、地域の見守り活動、助け合い活動を含めて、様々な支え合い活動を地域に広げ、組合員と地域のくらしに貢献します。
(2)地域の諸団体と連携し、組合員のくらしに影響する社会的課題(消費者被害、ケアラー等)に関する啓発活動や情報発信を行います。
(3)地域ネットワークの一翼としての役割を発揮し、フードバンク支援の継続や子どもの貧困問題、パルシステム給付型奨学金(*14)応援などに取り組みます。
(4)人と人がつながることで、くらしの課題を解決できる社会をめざし、組合員活動と連携しながら、「誰もが」「気軽に」「身近なところで」集える場や機会を増やす活動(居場所づくり)を地域に広げます。

 

【平和】
2030年ビジョン:多様性を認め合い、争いや格差のない命が大切にされる社会を広げます。
(1)平和を脅かす戦争、紛争、貧困のない社会をつくるため、「SDGs ×ピース」ウィーク(*15)企画や平和活動に関する各種学習会(憲法学習会等)に取り組みます。また、「ピースアクションinヒロシマ」に参加します。
(2)戦争や貧しさの中に暮らす子どもと女性を支援するための「平和募金」活動などを通して、差別や貧困、飢餓のない社会の実現に貢献します。
(3)多様性を尊重できるように学びを深め、障がい者自立支援、多文化共生、人権問題などに取り組み、一人ひとりが大切にされる共生の社会づくりをめざします。
(4)組合員や職員が参加するスタディツアーを通して、震災の影響や復興過程の学びによる東日本大震災の風化防止に努めるとともに、原発事故被災者応援金(*16)を継続します。また、国内外の大規模な災害が発生した際にはパルシステムグループ連帯の力で支援活動に取り組みます。

 

【用語解説】
(*1)総事業高
供給高(組合員にお届けする全商品の総額)とその他事業収入(パルシステム手数料収入、共済受託収入等)を合計した総額。

 

(*2)経常剰余率
1年間の経営活動によって得られた経常剰余金の総事業高に占める率。

 

(*3)おためし宅配
加入前3週間パルシステムの宅配サービスを体験でき、継続すれば4週目から組合員として登録されるシステム。加入検討から商品利用までをインターネット上で完結可能。

 

(*4)ステーションパル
組合員自身が曜日や時間を選び、配送センター等で商品を受け取るサービス。

 

(*5)サービス事業
不用品整理、葬祭事業、住宅事業等、パルシステム埼玉の斡旋(紹介)事業。

 

(*6)パル・マルシェ
組合員が取引先や生産者と交流し、商品を知る機会を広げることを目的とした配送センターで開催される企画。

 

(*7)もっといい明日へ 超えてく
パルシステムが今まで取り組んできた「サステナブル=持続可能」なアクションについて、その価値をとらえ直し、もっと身近で、もっと世界に広がるように取り組むグループ統一運動。「自分らしく選ぼう、明日のために」「出会いに行こう、物語を見つけよう」「声にしていこう、世界を変えていこう」を行動テーマに展開。

 

(*8)公開確認会
農産物の栽培方法や安全性について、組合員が産地に赴き直接確認する取り組み。栽培記録や書類の整備、栽培のこだわりなど、生産者の日ごろの努力を組合員自身が確認。生産者と組合員が課題を共有し改善につなげる、発展的な交流のシステム。

 

(*9)産直連続講座
年間5産地(青果・米・果実・畜産・たまご)の生産者を招き、産地の理念や特徴、栽培方法などについて、組合員が学び理解を深めるための学習会。

 

(*10)県別交流会
パルシステムに農畜産物を供給する生産者が全国から集まり、パルシステム各生協の組合員と交流を深める年1回の企画。

 

(*11)コア・フード
食と農のあるべき姿を求めたパルシステムのトップブランド商品。農産物・畜産物・水産物・林産物・加工商品の5つの分類において商品基準を定めている。

 

(*12)パルシステムでんき
パルシステム連合会の子会社(株)パルシステム電力が開始した電力小売事業。産直産地や地域と連携して調達されたFIT電気(再生可能エネルギー)を中心とした電力供給を行っている。

 

(*13)埼玉産直協議会『農・彩・土』
産直産地の沃土会と南埼玉産直ネットワーク、パルシステム連合会、パルシステム埼玉で構成。県内の農業と環境を守ることを目的に農業体験や交流事業を中心に活動。

 

(*14)パルシステム給付型奨学金
学びの意欲を持ちながら家庭環境や経済的理由から進学が困難な若者に対して、組合員からの募金で包括的に支援する学費助成制度。

 

(*15)「SDGs×ピース」ウィーク
戦争の悲惨さと平和の尊さを伝えるピースウィーク(平和活動週間)と「埼玉県SDGsパートナー」登録記念(2022年7月31日登録)を連動した期間限定企画。期間中は「平和」をはじめ、「食」や「環境」、「福祉」など様々な分野の企画を開催している。

 

(*16)原発事故被災者応援金
正式名称は東京電力福島第一原子力発電所事故被災者応援金。事故後の公的支援弱体化への対応として、組合員から応援金を集め、今も不安を抱えたまま生活する被災者への支援に活用することを目的としたパルシステムの制度。

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