2022年度助成団体 こそだて支援 comono (こもの) 中間視察報告

 10月24日(火)、「こそだて支援 comono (こもの)」の中間視察に行きました。 

 主催者の自宅前で始まったという「おさがり交換会」は、この度、利便性のよい狭山市駅ロータリーに隣接する市民広場で行われており、開始の10時過ぎにはすでに30名を超える来場者が集まっていました。

                                          

 会場では子どもの衣類が新生児のものからサイズごとに並べられ、乳幼児づれの来場者らが必要な衣類を選びとっているかたわら、当日紙袋にたくさん詰まった衣類を届ける人もおり、特にすぐに運び込まれる新着コーナーにおいては、多くの人がおさがりの衣類を手にとっていました。主催スタッフらと会話を交わす来場者も多く、衣類や子ども用品が循環している様子はもとより、地域社会での若い母たちとのよい関係性が垣間見えました。

 孤立感を抱える子育て中の親たちが、譲る・譲られるというかつては地域社会にあった生活文化を体験していくなかで、人や社会への信頼の気持ちを取り戻せるのではないか。実際、主催スタッフは当日もたえず働きながら何人もの来客者と挨拶や立ち話をしていましたが、自然と相談や報告を受ける場面がありました。弁当宅配や通話を通して個々につながりが増えていくなか、困難に直面している人もいるという。公的な相談窓口よりも悩みの相談はしやすいはずで、実際にそれを必要な行政や団体につなげているとのこと。社会で孤立する子育て世代を出さぬよう、そこをあらかじめ見通しながら、身体をいたわり資源を大事にする物の交換や販売という場づくりが考えられています。仲間同士の相互扶助を超えた役割と広がりをこの活動は持っていると思われます。

                                           

※  こちらの中間視察報告は、運営委員の組合員が視察をした感想をもとに掲載しています。

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