「知ってほしいの!パルの産直鶏のこと」鹿児島くみあいチキンフーズ産直講座開催
9月7日(木)ぱる★てらすにて、「知ってほしいの!パルの産直鶏のこと♪」と題して、パルシステムの産直鶏肉の産地、鹿児島くみあいチキンフーズ株式会社の産直講座を開催しました。
はじめに株式会社パル・ミートの松岡さんから、パルシステムの産直鶏肉について説明いただきました。
一般のブロイラー飼育では、出荷の約7日前まで飼料に抗生物質を添加していますが、パルシステムの鶏は飼育の全期間を通じて飼料に抗生物質を添加していません。また、近年のブロイラー生産では効率性を重視し、窓のない鶏舎での飼育が主流ですが、パルシステムの産直産地では、自然の光や風が入る鶏舎で飼育しています。
鹿児島くみあいチキンフーズの梅本さん・蛭川さんからは、ひよこの育成から製品加工までの工程を詳しくお話いただきました。
鶏は暑さに弱く、夏場は飼育する羽数を減らしたり、スプリンクラーで散水したりするなど神経を使うそうです。最も苦労することは、鳥インフルエンザなどの防疫で、養鶏場敷地に部外者は入れず、出入りする自動車のタイヤを都度洗浄・消毒し、野鳥が侵入しないよう防鳥ネットを張り巡らしています。これだけ対策していても、鳥インフルエンザ流行期の初冬から晩春までは、もし鳥インフルエンザが発生したらと考えると生きた心地がしないとおっしゃっていました。
生体の入荷から殺処理・内臓抜き工程では、食鳥検査法に基づき獣医師が検査し不合格となったものは廃棄処分されます。この後、人の手で部位ごとにカット・整形されます。加工食品工場では、個別急速冷凍装置により、バラ凍結商品なども製造しています。
工場ではいずれの工程でも汚水処理に大変気を配っているとのことでした。
蛭川さんには丸鶏の解体も実演いただきました。
包丁1本で丸鶏を部位ごとにきれいに切り分ける鮮やかなお手並みに参加者の皆さんは感心しきりでした。
どのスジを切ると簡単に切り離せるか、関節の包丁の入れ方など、解体のコツも教えていただきました。
試食交流会では、鹿児島くみあいチキンフーズの原料を使用した「鹿児島若鶏照焼チキン」と「鹿児島若鶏モモ唐揚(しょうゆ)」を試食しました。いずれもレンジアップするだけで手軽においしくいただける商品ですが、今回はパルシステムのレシピサイト「だいどこログ」に掲載されている「キルトピザ(チキンマヨ)」と「レンチン唐揚げのチキン南蛮風」を食育サポーター(※)の水谷さんと天野さんに調理いただき、みんなでおいしくいただきながら楽しく交流しました。
遠く鹿児島からお越しいただき、生産工程の説明にとどまらず、丸鶏の解体も実演いただき、アレンジ調理の試食もあり、とても充実した産直講座となりました。
《参加者の感想(アンケートより抜粋)》
・ひよこから鶏になり出荷されるまでの話も、加工過程の話も初めて知ることばかりだったが、とてもわかりやすかった。解体の実演では初めて知る部位もあって興味深かった。
・ 細心の注意を払い飼育されているのですね。それぞれ詳しい説明わかりやすかったです。安全でおいしい食品を望んでいる私達消費者にとって何よりのことです。皆さんの努力、お仕事に対する誠意がよくわかりました。ありがとうございました!
・ 鶏肉を食べない週はないです。安全・安心なお肉を生産してくださり、ありがとうございます。また、からあげに加工してあるのは、とても便利で主婦としてありがたいです。
・ 手をかけ、目をかけて大切に育てられた産直鶏をおいしくいただけている現状を嬉しく思います。商品をそのままいただくだけでなく、今日の試食のように少し手をかけるだけでもっとよりおいしくいただけますので、よりいただくことになりそうです。鳥インフルや飼料・資材・エネルギーの高騰など大変なご苦労もおありだと思いますが、私達も購入することで応援していきます。今日はありがとうございました!
《2023年度産直講座今後の予定》(会場はいずれもぱる★てらす、時間は10:00~12:00)
年月日 産地 主な生産物
2023年11月20日(月) 株式会社ファーマン(山梨) かぼちゃ・玉ねぎ・にんにく
2023年12月15日(金) 神奈川中央養鶏農業協同組合(神奈川) 鶏卵
2024年01月26日(金) 農事組合法人庄内協同ファーム(山形) 米・枝豆
2024年02月29日(木) 株式会社地域法人無茶々園(愛媛) 柑橘・キウイ・ゆず・レモン
※ 食育サポーター
地区会やテーマグループ等が主催する、料理教室や各種学習会で講師として活動しています。
パルシステム埼玉の「食育」の定義や「食育」のすすめに沿った食を提案し、食育活動を推進する組合員です。