フードバンク埼玉「設立5周年記念シンポジウム」を開催

 10月17日(月)、大宮ソニックシティ602会議室で、パルシステム埼玉が加盟するNPO法人フードバンク埼玉の「設立5周年記念シンポジウム」が開催されました。

 

 

 2011年の東京電力福島第一原発事故の広域避難者への支援から活動が始まったフードバンク埼玉。当時からパルシステム埼玉も協力し、2016年にフードバンク運営協議会が設立され、翌年にNPO法人フードバンク埼玉が誕生しました。
 シンポジウムでは、フードバンク埼玉と協力するさいたま市や埼玉県社会福祉協議会、NPO法人埼玉フードパントリーネットワークから、これまでの取り組みが報告されました。また、フードバンク埼玉からは、5年間のあゆみや活動内容が報告されたほか、これまでの年間食品取扱量の推移も報告されました。2021年度の取扱量は、コロナ禍で営業見直しを余儀なくされた企業からの食品提供量の増加等により、設立当時(2017年度)の取扱量28.12トンの3倍になる85.28トンにまで伸びたとのことでした。

 

 さらにシンポジウムでは、「地域におけるフードバンク埼玉の役割を考える」と題して、埼玉県立大学大学院 研究開発センターの川越雅弘教授による記念講演も行われました。川越教授は、「法整備等で食品ロス削減の取り組みが進み、企業の食品廃棄量は低下傾向。一方で、困窮世帯の子どもたちへの支援にとどまらず、これからは高齢者への食の支援が増加する」とご説明され、その上で「人員や資金等、資源には限りがある。継続して困窮世帯を支援していくためには、ぞれぞれの団体、企業等が得意分野で力を発揮できるよう、ネットワークの構築が大切」とお話しされました。
 フードバンク埼玉の豊島代表も、川越教授同様に限りある資源に触れ、「フードバンク埼玉は寄付や会費で運営を賄っているため、困窮世帯に直接届ける活動までは難しい。しかし、幸いにも県内の63市町村のうち、大半の自治体と協力して困窮世帯への食品提供ができるようになっている。これから先の支援のあり方は、課題として考えていきたい」と挨拶されました。

 

 パルシステム埼玉は、設立5周年を迎えたNPO法人フードバンク埼玉の正会員として、今後も組合員やさまざまな団体と協力し、食品ロスの削減と困窮世帯の支援に取り組んでいきます。

TOP