産直講座「水俣・不知火ネットワーク編」を開催

 パルシステム埼玉は10月1日(金)、産直講座「水俣・不知火ネットワーク編」をオンラインで開催し、25人が参加しました。
 水俣・不知火ネットワークは熊本県で環境保全型農業を推進し有機栽培でみかんやトマトを生産しています。「令和2年度未来につながる持続可能な農業推進コンクール」の生産局長賞も受賞した産直産地です。本講座では、水俣・不知火ネットワーク 肥後あゆみの会・天芯農場 代表取締役・澤村輝彦さんにお話いただきました。

 

 

 40年ほど前の就農されたころは、農作物をいかに早く大量につくるかを一番に考えて生産をされていたそうです。少しずつ着手された有機栽培に、30歳で本腰を入れて取り組むことを決意。そこから有機栽培を本格的に始めたものの、病気を抑える方法がわからず長いトンネルの中をさまよい、勉強のために全国の有機トマト農家を訪ねて回る日々だったそうです。努力を重ね、有機栽培かつ化石燃料の使用量が少なく生産できる現在の「冬の作付け~初夏の収穫」へと辿り着きました。
 人間も植物も病気にならない日々を送るためには食事が大切。植物の食事である土に地域にあるものを活かした自家製ぼかし肥料を加え、微生物の種類や数を増やすことで少しずつ安定した品質と味を実現。現在ではJAS有機認証やASIAGAP認証も取得されています。
 日本の農家は後継者が減り、機械や農薬・除草剤の使用を増やして、1軒の農家が大型化してきています。草が多く生える有機の圃場は嫌がられたり、農薬を使用する圃場からの飛散防止策も課題となります。

 

 

「これからも学びは続いていきます。オーガニックで作ると大量生産は難しいですが、しっかりと栄養のある、味のいい野菜をこれからも作っていきたいと思います。農村の農地、自然、農業者を守り続けるのは消費者です。ぜひご理解いただき、選ぶことでご協力をお願い致します。」と、澤村さんは締めくくりました。

 

 

10月2回は特別価格です!

 

※ASIAGAP/JGAP…農場やJA等の生産者団体が活用する農場管理の基準です。農薬・肥料の管理など、持続可能な農業につながる多くの基準が定められています。

 

 お話を受けて、3つのグループに分かれ、交流が行われました。有機栽培への苦労や野菜の育て方へのアドバイスなど活発な意見交換がされ、オンラインでも距離を感じさせない講座となりました。

 

 

<参加者からの感想(一部抜粋)>
・今回は素晴らしい企画をありがとうございました!コロナの影響で生産者さんとの交流がほぼ無いことを非常に残念に感じていたため、交流ができ嬉しく感じました。日々手間がかかり大変かと思いますが、これからも、安心安全で美味しい物つくりを頑張って下さい。私達組合員も、購入し食べることで応援していきます!
・澤村さんの親しみやすいお人柄に、ゆったりとした気持ちでお話しが聞けました。奥深い栽培方法と様々な経験、チャレンジ、そして決断があり、美味しいみかんが出荷されていることを知りました。他の組合員さんにも伝えていきたいと思います。
・生産者さんの苦労などを包み隠さずにお話ししてくださりありがとうございました。有機農業への経緯や、肥料のこと、スーパーで買うものより価格が高いけど栄養があることなど、とてもよく理解しました。有機農産物への消費者の理解は、このような交流の場がとって大切だと改めて感じました。本日は本当にありがとうございました。
・子供がみかん大好きなので、毎週登録、欠かさず注文しています。最近では、置き配の荷物を子供が入れてくれるのですが、あれっ?そう言えばみかん、来てなかった?と聞くと、「あっ!ごめん食べちゃったw」って、おいおい、母ちゃんにも1個くらい残しといてよ(笑) なーんてことしばしばです。今年も早速注文しました。来週が楽しみです。いつもありがとうございます。

 

<質問と回答>

アンケートの質問への回答はこちらからご覧ください。

TOP