9月10日(土)、特定非営利活動法人NPOにじいろ主催の防災セミナー「みんなで助かるいのちの守り方」がオンラインで開催されました。講師は(一社)福祉防災コミュニティ協会　福祉防災上級コーチ湯井恵美子さん。

　近年日本各地で頻発している自然災害は決して他人ごとではありません。特にケアや配慮が必要な障がいのある方の避難や避難生活には様々な困難が待ち受けています。このセミナーは、障害児とその家族のいのちを守るため平時から防災の必要性の理解、安全確保のための準備、そして支援の輪を広げることを開催の目標としています。

　講師の湯井さんご自身の息子さんにも重度の障害があり、実感がこもった言葉には重みがありました。呼吸管理などに電気を必要とする場合は体育館などの一般的な避難所では対応が難しいこと、おむつ替えのスペースがないために認知症の方とその家族は3日以内に避難所を退所する割合が高いことなどの報告がありました。このような事態を是正するためには福祉避難所設置の拡充、福祉関係者の防災力の向上、自治体による避難行動要支援者個別計画の整備が必要です。また、ともに地域に暮らす者として高齢者や障害のある方に避難の声掛けや避難の支援をすることも大切だと感じました。