「平和のつどい」を開催

平和・国際委員会だより

10月11日(金)ぱる★てらすで、2018年度パルシステム埼玉平和募金(※)の支援先5団体を迎え、「平和のつどい」と題して報告・交流会を開催しました。

※パルシステム埼玉平和募金
パルシステム埼玉の平和活動のひとつ。戦争や貧しさの中でくらす子どもたちや女性のために、国際支援を行なっているNGOやNPOと協力して毎年取り組んでいます。組合員がコーヒー1杯程度の金額から参加できる支援として募金を開始してから今年で17年目を迎えました。

報告会では、各団体より支援する国や地域の状況と、2018年度に組合員のみなさんから寄せられた「平和募金」が、現地の人たちの生活にどのように役立てられているかが伝えられました。

特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会
子どもの約13人に1人が児童労働をさせられているバングラデシュ。シャプラニールが運営する支援センターでは、家事使用人として働く少女たちのために、文字の読み書きや算数などの教育、技術研修、レクリエーションが行われています。支援センターは同世代の少女たちと過ごせる貴重な場所となっています。同時に雇い主や地域住民、子どもを送り出す親への啓発、行政への政策提言を行い、児童労働が生み出されない社会を目指しています。平和募金は、支援センターの運営に使用されています。

公益法人シャンティ国際ボランティアの会
シャンティでは、アジアの子どもたちに教育の機会を届けるため、地域の文化や対話を大切にしながら図書館活動や学校建設を行なっています。
アフガニスタンで長らく続く紛争は、子どもたちへの教育の機会を奪うだけでなく、人々の安全や文化も壊そうとしています。再び平和を取り戻すためにも、絵本を通して子どもたちが多様な経験に触れ、互いを理解するために必要な想像力や共感力を育む機会を提供しています。募金は、絵本の出版費用に活用されました。シャンティの「絵本を届ける運動」にパルシステム埼玉の組合員も参加し、現地に絵本が届けられました。

特定非営利活動法人パレスチナ子どものキャンペーン
約200万人がくらすガザ地区では人口の半数が15歳以下の子どもたち。1967年からイスラエルの占領下にあり、2006年から続く厳しい封鎖、度重なる軍事侵攻によって人々は疲弊しています。希望を失わす、子どもや母親が安心して集い学べる居場所として「ナワール児童館」の役割は重要です。平和募金が児童館の運営を支えます。

特定非営利活動法人アジアを紡ぐ会
アジアを紡ぐ会は、「紡ぐ」をモットーにアジアの人々の暮らしが今日より少し豊かになるようにか活動しており、主にスリランカの社会的弱者の自立と収入向上を支援しています。スリランカのウェラワ村に設立した工房「マハム」を拠点に村の女性が集い、持続性の高い裁縫製品の生産・販売による自立を目指すなか、平和募金はその組織運営費用として役立てられました。

特定非営利活動法人APLA

栄養不良による低体重の子どもの割合が高い東ティモール。中でもコーヒーの産地として知られるエルメラ県は、国内でも栄養不良の子どもが最も多い地域。2018年度の平和募金で、コーヒー産地の小学校2校でパーマカルチャーの考えにもとづいた学校菜園を整備するためのワークショップを実施し、子どもたちが実際に畑を耕して無農薬の野菜を収穫したり、「生きた実験教室」として自然科学や食や農のことを学んだりできるような活動を支援しました。

特定非営利活動法人チャイルド・ファンド・ジャパン
チャイルド・ファンド・ジャパンの活動のひとつに、教育や保健・栄養など、一人ひとりの必要に応じたプログラムが子どもたちに提供されるスポンサーシップ・プログラムがあります。平和募金は、ネパールのシンドゥパルチョーク郡の学校での教員への教授法研修、クラス運営の向上、教材の開発支援に活用され、生徒の成績向上に寄与しました。
パルシステム埼玉の組合員がネパールの子どもたちと手紙による交流を体験しました。

その後、食育サポーターの鈴木二三四さん、水谷さとみさん、天野洋子さんに調理していただいたバングラデシュカレーや鶏肉のスパイシー煮込み、エスニックサラダを囲みながら交流を深めました。
和気あいあいと語らい、支援先の国々の歴史や食文化、子どもたちへの教育と女性の自立のための技術研修など、生活の様子を詳しく聞くことができました。


スパイスをたっぷり使って現地の味を再現

コーヒーやお菓子、スパイスといったフェアトレード商品のほかにも、支援国の女性たちが作った手工芸品の販売もあり、手の込んだ民族刺繍や絵が施された作品を手に取る参加者の姿が見られました。


パレスチナの刺繍「タトリーズ」
TOP