オンライン企画「今すぐ始める認知症予防」を開催

 321日、パルシステム埼玉はメモリークリニックお茶の水 理事長・院長の朝田隆先生を講師に、オンライン企画「今すぐ始める認知症予防」を開催しました。

 根本治療薬は存在せず、完治することもないと言われている認知症。患者数は8589歳でピークを迎え、平均寿命が長い女性患者の割合が多くなっています。より高齢になって発症する場合、それまでの生活習慣が大きく影響することがわかってきているため、生活習慣を整えることにより予防の効果が期待できます。(ここでいう予防とは早期発見、早期治療のこと)しかし、喧伝される予防法の多くは効くというエビデンスがないため注意が必要です。

 認知症の予防には促進因子となる生活習慣病、うつ病への対応と望ましいライフスタイル(食事、運動、知的刺激・社会交流)をなるべく若い時から行うこと。そして、長生きすれば認知症になる確率は高まることから、平均寿命が長い日本人は自分ごととしてとらえておくことが大切です。認知症になったとして人生の目的(生き甲斐感)をもって前向きに生きる。そのためには、人と交わり可愛がられ、感謝され、必要とされることが生き甲斐に繋がります。

 しかし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、外出頻度や体を動かしたり誰かと楽しく食事をする機会が減っています。人と交わらないことは予防の観点からも認知症者の症状にも影響を及ぼしています。三密を避けるため集まっての活動は困難になりましたが、脳トレの無料アプリや少人数でのプログラムも実施されています。また、認知症者は特に自粛による行動制限は息が詰まります。ⅠTを活用して家族と繋がったり、通院は電車ではなく家族でのドライブにするなど非日常的な経験をして気分転換を図ることが重要です。

 人生100年時代といわれる日本。高齢になる前からの予防が不可欠であることを様々な知見からお話いただきました。

※この企画はパルシステム共済連たすけあい活動助成金を使用し開催しました。

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