「産直講座 NON-GMO低温殺菌牛乳 奥中山乳業編」を開催

 11月7日(木)ぱる★てらすで、「NON-GMO低温殺菌牛乳 奥中山乳業編」を開催しました。
 新岩手農協奥中山酪農生産部会よりNON-GMO生産者の西舘尋也さん、奥中山高原農協乳業(株)より東京営業所長 五十嵐万晴さんと 社長室長 営業企画担当 後藤 敦さんを迎え、『いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳』についてお話しいただきました。

 はじめに、パルシステム生活協同組合連合会 産直部 産直開発課 副主任 鈴木里那さんから、パルシステムの牛乳の取り組みを学びました。
 「しぼりたてのミルクは何℃でしょうか?」3択クイズ形式を行って和やかな雰囲気を作り、学習がすすみました。パルシステムで扱う牛乳は、『こんせん72牛乳』『酪農家の牛乳』 『いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳』『酪農家の低脂肪牛乳』の4種類です。これらは65℃や72~75℃で殺菌しており、生乳に近い味が味わえます。市販の牛乳は120~130℃の熱で殺菌されることが多く、加熱から出るにおいを牛乳のにおいと 勘違いしてしまうことがあります。

しぼりたてのミルクは35~40℃です

 

 パルシステムの牛乳は全て消費期限を付けることを徹底し、「パスチャライズド製法」で低い殺菌温度で作られているため、生乳中の細菌を100%殺菌することができません。耐熱菌が一部残ってしまうので 消費期限は短くなりますが、それ故に搾りたてに近い状態が保たれ、本来の生乳の風味を感じることができる繊細な牛乳と言えるでしょう。また、組合員定期的に利用されることで、これらの品質の良い牛乳が比較的低価格で提供できているのです。

 奥中山高原農協乳業(株)五十嵐さんより、会社概要を説明いただいて奥中山高原の酪農をうかがいました。乳牛の種類や体形、食事量など基礎を教わった後、わずか5軒のグループNON-GMOの飼料使用酪農家の 現状へと話が移りました。

 

 今回の産直講座では、5軒ある牧場のうち「西舘牧場」より奥中山の酪農をけん引する若き後継者・西舘尋也さんが牧場紹介とともに酪農の現状を語りました。
 「非遺伝子組換えのエサのみを与えて大切に乳牛を育てています。飼料畑での作業では、収穫時期によって栄養価の違うエサを通年で同じように与えるので、保管に気をつかいます。 今年度より自動給餌機を導入したので人手を省力化できましたが、朝5時半に起床して搾乳や牛床清掃、畑作業、機器洗浄…などの仕事を行い、また人工受精師免許を取得しているので人工授精を試みたり、 出産に立ち合ったりと忙しい毎日を送っています。最近では牛をひと目見ただけで体調が分かるようになりました。獣医の手配など早めに対応できた時には喜びを感じます」。

 

 

 牛乳の栄養と機能についても教えていただきました。毎日1本200mlの牛乳を2~3本摂取すれば、カルシウムの摂取量がほぼ満たされます。適度な運動をすることでカルシウムが吸収されやすくなるので、体を動かし骨に刺激を与えましょう。 
 学習会の最後に『いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳』『こんせん72牛乳』市販の牛乳、3種の飲み比べを行って、味の違いを実感しました。

 

 

 昼食は食育サポーターの鈴木二三四さん、岡崎真紀子さん、中島園子さんの協力のもと、『いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳』をふんだんに使った「鶏肉のミルクくわ焼」 「だし巻き卵」「減塩みそ汁」「牛乳かんてん」が作られました。テーブルを囲んで、参加者は生産者や担当者との交流を楽しみました。

 

 

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