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環境委員会だより

2019年7月15日 環境シネマ「地球が壊れる前に」上映会を開催
  7月10日(水)、映像・情報センター「メディアセブン」(川口市)で、ナショナルジオグラフィック社製作の環境シネマ「地球が壊れる前に」(2016年公開)の上映会を開催しました。


 本作品は、オスカー俳優で、国連平和大使であるレオナルド・ディカプリオが、約2年間にわたって世界を巡り、気候変動が人間の生活や絶滅に瀕した生物、生態系にどんな影響をおよぼしているのかを取り上げたドキュメンタリー映画で、当時のオバマ大統領やローマ教皇との対談も記録されています。
 大気汚染が引き起こす中国の健康問題、海面上昇によって将来水没を免れない南太平洋のキリバス共和国ほか、海抜の低い島諸国の深刻な状況、科学者の予想を上回る速度で解けている北極圏やグリーンランドの氷など、途方に暮れるような現実…しかし、各国の研究者と出会うなかで、地球が直面する危機を認識し、正しい解決策を実施していけば困難な問題も食い止められるという希望も抱いていきます。
 映画の最後にレオナルド・ディカプリオは、2015年ニューヨークの国連本部で開催されたパリ協定の署名式でのスピーチで、「いま行動しなければ地球上に存在するすべての命が失われることになる」と大きな変革を訴え、私たちに選択肢を示します。


 後半は、この映画の上映権を得て全国で紹介している、国際保全NGO WCS(Wildlife Conservation society)自然環境保全研究員の西原智昭氏をお招きして、映画の解説、温暖化に至る要因と温暖化がもたらす現象、映像では扱われなかったアフリカの実情をお話しいただきました。
 西原氏は、自動車産業や電子工業といった基幹産業に欠かせない、レアメタルなどの希少金属資源を例に挙げ、資源の豊富なアフリカでは、鉱物資源開発のために森林伐採がすすめられ、熱帯のジャングルが消滅していると説明。それによって消失した現地の人の生活や文化は二度と元には戻らないと語ります。また、経済成長の裏側には環境破壊があるという事実を知った上で対策を考えていかなければならないと説き、学んだことを今日で終わらせることなく、周りの人と地球全体のことを話し合ってほしいと呼びかけました。


西原智昭氏

東南アジアでは木材の伐採や
パーム油の生産に伴い熱帯雨林が減少、
アマゾンの熱帯雨林は、大規模開発よる
砂漠化が懸念されています


鉱物資源のほぼすべてを輸入に頼っている日本。
日本の責任は?日本人として何ができるのでしょうか?

FSCのロゴマークのついた商品を選びましょう
FSC認証は、環境保全の点から見て適切で
社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な
森林管理のもと生産された原料で製造された製品
に与えられます。このマークが付いた商品を買う
ことで誰でも世界の森林保全に参加できる仕組みです


 なにを買い、なにを食べ、どのようなエネルギーを得るのか、私たちは選択することができます。環境に配慮した商品を利用する、電気を使いすぎない、食品ロスを無くすなど、消費行動や意識を変えることで世論が変わり、政治にも影響を与えることができる。そんな希望を持って現実に向き合い、皆で考えていくことが必要であるとあらためて気づかされた上映会でした。
       
      
     
講師:西原智昭(にしはら ともあき)
1989年から約30年、コンゴ共和国やガボンなどアフリカ中央部熱帯林地域にて、野生生物の研究調査、国立公園管理、熱帯林・生物多様性保全に従事。国際保全NGOであるWCS(Wildlife Conservation Society;ニューヨークに本部があり)の自然環境保全研究員。NPO法人アフリカ日本協議会・理事。京都大学理学部人類進化論研究室出身、理学博士。

西原氏のHPはこちらから


【心に残ったこと 会場の声より】
〈作品について〉
 ・世界で起きている現象について、知らないことが多すぎました。日本が政治が何もしようとしないことにもショックを受けました。
 ・知らない間に私たちは自然を壊している。現実を考えて行動しないといけない。
 ・大企業や政府の力が温暖化を止めるためには不可欠。その企業や政府を動かすのは私たちの意識改革であること。
 ・自分にできることが少ないですが、認証商品を購入することと、子どもに伝えることをしたいです。

〈西原氏のお話〉
 ・太陽光発電材料なども、レアメタルを使用し、環境破壊を起こそうとしているということ。
 ・レアメタルをとると森林がなくなる。では何ならばいいのか。何を選べばいいのか。そういう疑問が残った。
 ・一人ひとりが具体的になにをしたらいいか紹介してくださった点。
 ・熱帯雨林がもうほとんどない。知らないこと、議論しないことに慣れすぎてしまったと思いました。