NEWS Topics

2019年10月9日 「宮城県南三陸町被災地スタディツアー」を開催 
 「あの時」を知り、「いま」を見る
   
 パルシステム埼玉は9月21日(土)~22日(日)、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県南三陸町に被災地視察ツアーを実施し、パルシステム埼玉の組合員と役職員27名が参加しました。

9月21日(土)
 東北新幹線で大宮駅を出発した一行は、仙台駅で降車した後、バスで1時間30分かけ石巻市を目指しました。
 まず津波によって74人の児童と10人の教職員が犠牲になった大川小学校を訪問しました。小学校では、娘さんを津波で亡くし、遺族として語り伝える活動を行なっている「大川伝承の会」の鈴木典行さんからお話をお聞きしました。震災後、子どもたちの無事を祈りながら捜索した鈴木さんの辛い体験に涙する参加者の姿が見られました。





 南三陸・海のビジターセンターでは、南三陸の海産物を詰め合わせた『たみこの海パック』を販売する阿部民子さんより、手作り紙芝居を使って、南三陸町戸倉の牡蠣の養殖が日本発のASC認証(環境や地域社会に配慮した漁場の認定)を取得したことや、震災後の養殖再開への並々ならぬ取り組み についての説明のほか、『たみこの海パック』商品の紹介がありました。『たみこの海パック』はパルシステム埼玉の独自商品としても取り扱っています。

 



  
 昼食後、波伝谷漁港の菅原水産を訪れ、代表の菅原幹生さんから養殖の再開に向けたお話や牡蠣のむき方と作業場の見学、牡蠣オーナーへの参加の呼びかけなどがありました。

 



  
 波伝谷漁港から旧戸倉中学校(現戸倉公民館)に移動し、「波伝の森山学校」(※)の小野寺翔さんに震災当時の状況をうかがいました。小野寺さんご自身も、中学2年のときに被災し、津波で自宅を失いました。現在は、林業の担い手として日々奮闘されいています。戸倉中学校は海抜20メートルほどの高台にあるにもかかわらず1階が水没し、中学校から子どもたちが避難した当時の緊迫した状況をお話しいただき、参加者は熱心に聞き入っていました。
 
 ※波伝の森山学校…林業をはじめとして地域資源(海・山・里)の有効活用を目指したさまざまな活動を行なっています。

 



  
9月22日(日)
 歌津復興交流センター(元伊里前保育所)を訪問し、歌津地区復興支援の会「一燈」代表の小野寺寛さんより、震災当時のお話とビデオを見た後、グラウンドゴルフの会の方たちと交流を深めました。グラウンドゴルフ場は、パルシステムの地域づくり基金助成金によって運営されています。心をこめて作った草履やブローチなどの販売もあり、復興の役に立てればと購入する方も見受けられました。

 



 
 その後、民間震災遺構「高野会館」と旧防災庁舎を視察しました。
 高野会館は、志津川湾から約300メートルの平地に所在する結婚式場でした。震災当日は、町の高齢者の方々の芸能発表会が行われていて、現場スタッフの迅速な決断と行動によって多くの人が屋上へと避難したそうです。その結果、327人と犬2匹の多くの尊い命が救われました。

 



 
 旧防災対策庁舎での慰霊後、隣接する「南三陸さんさん商店街」を見学しました。現在、旧防災対策庁舎周辺は、復興工事の本格化のため立ち入り禁止となっていますが、献花台には今でもたくさんの花が手向けられており、訪れる人が絶えません。
 さんさん商店街は、2012年に仮設商店街として開設後、2017年に本設商店街として今の場所に移転し、27店舗が軒を連ねる賑わい再生の拠点となっています。

 
今もたくさんの花が手向けられている献花台

志津川湾の近くに移転したさんさん商店街
 
 2日間を通じて実際に現地を訪れた参加者からは、「南三陸町のがんばっている復興の様子を伝えたいと思います」「未だに復興していない場所、無駄な工事が多いと感じました。見てみないとわからない所がたくさんあるので、一度見て、聞いて、思ってほしい」など、多くの感想が寄せられました。
 パルシステム埼玉は、このスタディツアーをはじめ、引き続き復興支援に取り組んでいきます。