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2019年8月29日 「なかむら農園 公開確認会」を開催
 2019年8月23日(金)~24日(土)、パルシステムの産直産地、なかむら農園(大阪府羽曳野市)で『デラウェア』を対象に公開確認会を開催しました。確認会では栽培に関する取り組みを確認し、園地と選果場を視察しました。

【公開確認会とは】
 「自分の口に入るものはまず自分の目で確かめよう」との組合員の声で1999年に始まった公開確認会は、消費者である組合員が産地を訪れ、農産物の生産方法や安全性への取り組みを確認するパルシステム独自のしくみです。公開確認会を通じて、生産努力を知り、課題を共有して相互理解を深め、更なる安全性の向上を目指しています。

【公開確認会 概要】
 公開確認会には、関西の生産者、会員生協の役職員等40名が参加しました。組合員の代表として、消費者の視点から産地の取り組みを確認する監査人( ※1)は事前監査のため、早朝より現地入りしました。2日間を通して、園地や選果場を視察し、健康な土づくりや農薬の栽培記録の徹底など、なかむら農園の取り組みを確認しました。

【徹底した栽培基準と管理】
 100年以上の歴史がある「なかむら農園」は代表取締役社長の仲村知也さんと家族が中心となり、多くのスタッフとともに47カ所、約10㏊でデラウェアを生産しています。
 初日は仲村代表より、産地プレゼンテーションが行われました。説明の中で、農薬は鍵付きの保管庫で管理し、仲村代表だけが調合を行うこと、効率よく作業するため作業ごとにマニュアルを作成するなど、栽培への数々のこだわりが報告されました。
質疑応答であがった、細やかな管理体制を行なっている理由について仲村代表は、「果樹の場合は1回の失敗が取り返しのつかないことになります。広い面積で栽培するためにも細心の注意を払っています」と説明しました。


プレゼンテーションの様子

代表の仲村知也さん


帳票類の確認

監査人による所見のまとめ

 2日目は、山の斜面に沿って広がるデラウェアの園地と選果場を視察しました。ハウス内での温度調節や、安全で作業効率の良い環境づくりなど、直接見て、説明を聞くことで理解を深めました。選果場では粒の大きさや重さを均一に選果、パック詰めできるよう作成されたマニュアルについて確認しました。
会場に戻り、監査人からは、監査マニュアルに基づき、パルシステムの基準が守られていることが所見の中で報告されました。最後に、産地の受けとめが伝えられ、公開確認会は閉会しました。


勾配の強い場所でも栽培しています。


園内は軽トラックが走れるよう整備されています。

選果場にて
ご子息の正也さんが実演してくれました。

【監査人所見】
・パルシステム埼玉組合員 監査人より
「経営理念となかむら農園の定款を閲覧し、仲村さんへのヒアリングを通し、産地の理念と事業内容を確認しました。理念を持たれた上で、生協や産直について実践的な取り組みを続けられ深い理解を持たれていることがわかりました」
「栽培計画書、農薬使用記録書があり、圃場の地図・日付・人数・作業時間がわかるようにしています。作業ごとにマニュアルを作成し、効率よく作業ができるようになっており、圃場別散布記録も農薬名ごとにファイルしており、入荷・使用量も記載されていることがわかりました」
「農薬管理について施錠された保管庫で管理されていることを確認しました。農薬保管庫は仲村代表以外は開けられないことを確認し、農薬を種類ごとに名前を書き、カゴも分けて管理されていました」
「農閑期にはしめ縄づくりを行い、雇用の創出と安定に貢献していることがわかりました。収穫体験を行い、消費者との交流も大切にしていることがわかりました」

・パルシステム生産者・消費者協議会 果樹部会長の青木さんより
なかむら農園さんは大きいと伺っていましたが、実際に圃場の大きさを目の当たりにし非常に驚きました。
100年以上の歴史があるということで、長きにわたり産地であるということは気候がぶどうに合うということです。家族経営の延長線上で大変なこともたくさんあるかと思いますが、仲村さんの取り組みを見て大丈夫だと感じました。また、農薬の管理がとても計画的で、園内の道路の設置はすごく効率的だと感じました。

・株式会社ジーピーエス 代表取締役常務 島田さんより
2009年の商談記録では5.5㏊の栽培規模で、常用のスタッフが30人、臨時雇用が120人と記録がありました。10年経ち10㏊と倍の面積になり、関わる人数が変わらないと手の回らないところが出てきてしまって厳しい状況かと思います。ただ、決算書の3年分を拝見したかぎりでは、面積は倍になっているけれど利益を上げるために拡大しているとは読み取れなく、逆に地域の農地と雇用を守ってぎりぎり頑張っていると決算書で読み取れました。なかむら農園さんは地域の中で社会貢献をきちんとされている団体だと思いました。
息子の正也さんの世代には、なかむら農園をどういう生産方針を目指して取り組んでいくのか楽しみです。その時にパルシステムがどのように関わっていけるのか楽しみにしています。

【なかむら農園 代表取締役社長 仲村知也さんより】
公開確認会の開催にあたり、パルシステム埼玉、ジーピーエス(※2)及びパルシステム連合会の皆さんの力をお借りしました。監査人の皆さんからのご意見は今後の参考にさせていただきます。これまでも、作る中でたくさんの波がありました。最低賃金の値上げ、雇用問題など変化する社会情勢の中で、これからの100年も波を乗り越えながらデラウェアを作り続けられるよう頑張ります。



※1・・・組合員の監査人は、公開確認会の場で産地の取り組みをしっかり確認し、所見を述べ、監査シートに記入して提出する役割を担います。監査人になるには、事前に監査人講習会を受講して基礎知識や監査手法を学ぶことが必要です。

※2・・・株式会社ジーピーエスは、産直青果と米の産地開発、販売計画、仕入れ、品質管理、物流管理や農産品加工の帳合、農作業関連資材の開発・普及・販売を行うパルシステムの子会社です。