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2018年11月29日 食文化研究家 魚柄仁之助氏講演会「ほんものの食育を実感できますか?」開催
 11月13日(火)大宮ソニックシティで、パルシステム埼玉は食文化料理研究家の魚柄仁之助さんを講師にお招きし、講演会を開催しました。
 2年前に開催した講演会では、「食材をおいしく無駄なく使うこと」について語り、わかりやすい説明と時折笑いを誘う魚柄さんの話術、人柄に魅了された参加者が多く、大変好評でした。今回は「ほんものの食育を実感できますか?」をテーマに、今年9月に刊行された魚柄さんの著書『食育のウソとホント』(こぶし書房)の内容にも触れながらご講演いただきました。
 「我々は食の情報を誤っている」と魚柄さんは切り出し、「テレビCMや雑誌でこれを飲んで美肌!や健康!長寿!などと掲げている情報を鵜呑みにしてはいけません。きちんと情報元はどこなのか、冷静に考えましょう」とまずは消費者の見極める力をつけてほしいと伝えました。



【「昔ながら」は「受け売り」!?】
 日本の食育の現状について、「そもそも『和食』とは?」を例に上げてお話しました。『日本伝統の~…』『昔ながらの~…』と謳った和食に関する食育はたくさんありますが、魚柄さんが「和食」はどんなものを指すのかを料理に関わる人に聞くと「かつおなどのだしを使ったもの」や「旬の食材を使った食事」、「お米中心の料理」と答える人が多くいるそうです。しかし、魚柄さんは次のように話します。「日本の食の歴史を振り返ってみると、これらは昔からの食文化ではなく、ただの『人から聞いた受け売り』の知識。歴史的事実を確認せずに『昔からそう言われている』との根拠がないまま教えるのは食育ではありません」。
 さらに「食べる、とは本来生きるために行なっているはずが、いつの間にか人は『昔ながらの~…』と情緒で語り、健康や寿命によいと掲げることを食育だと思っているのです」と語りました。
 
【「食育」のかたち】
 実は本当に食育が必要なのは子どもではなく、受け売りの食育知識に染まってしまった大人であると魚柄さん。電話一本で食事が宅配される、コンビニに行けば何でもある、家族一人ひとりに個室が与えられ、食卓が家族のだんらんの場所でなくなった今、インフラの整備された現代に食だけ『昔ながら』のやり方にしてもどうかと問いかけ、『昔はよかった』の言葉で、食育を精神性につなげる怖さについて訴えます。
 『食育』とは、本当のことを知った上で、自分で食のことを考える。『それでも食べたい』と思うことが食育です。もし子どもに宅配フードやコンビニ弁当などの食事をさせたくないのなら、大人が買わない、利用しないなど行動しなければ打開できません。それが本当の食育です」と参加者に強く呼びかけました。



<参加者感想>
・魚柄さんがとてもエネルギッシュで内容に説得力がありました。(60代)
・情報にあふれている今こそ、自分で調べて実行することの大切さを強く再認識できました。(40代)
・食育に以前から興味があって今回この講演会に応募しました。今まで信じていた情報にウソや誤解があるという時事があるのだと聞いてショックでしたが、今ある情報を鵜呑みにすることが危険だと知ることができて、今日の講演を聴けてよかったです。(40代)
・食育に関してメディアに誤解誘導されていたことを実感しました。子どもが3才なので、正しいことを教えられるように、正しい情報を学び、見せていきたいと思います(30代)