認知症予防講演会~自身や家族が認知症にならないためにできること~

 1月19日(日)埼玉会館で、メモリークリニックお茶の水 の理事で院長の朝田隆先生を迎え、認知症予防講演会を開催しました。

 

 

 朝田先生によると認知症患者は、年齢が5歳増えるごとに2倍に増加していき、全体の8割弱は80歳以上だそうです。さらにそのうちの8割は女性であることなど、豊富なデータが示され、認知症の輪郭を正確にとらえることができました。世間で喧伝されている認知症予防法の多くは証拠がないというお話は、流行の健康法に踊らされてしまいがちな私たちには耳の痛い話です。

 意外だったのは難聴が認知症に関する大きな危険因子のひとつであるという点。難聴によって他者とのコミュニケーションが困難になり、認知症の予防に有効と考えられている社会交流が行えなくなるというものです。年齢とともに聞こえが悪くなっても社会や他の人々と積極的に関わっていくことを忘れてはいけないのだと実感しました。

 

 

 ロコモティブシンドローム(運動器の障害のために移動機能が低下した状態)が進むと、そうでない場合の4倍以上認知症になる危険性があるとのこと。ロコモティブシンドロームにならないためには適度な運動習慣を持つことが大切です。

 現在、認知症に特効薬はなく、完治もありません。しかし、栄養のある食事と運動習慣、良質な睡眠を心がけ、社会の一員としていきいきと活動することが認知症の予防と進行を遅らせることにつながることがわかりました。

TOP