テーマ活動

地産地消と海テーマグループ

2018年6月19日 「うなぎだね!~水無月に大隅の生産者の方と連合会の方からお話をきこう!~」を開催
 6月13日(水)ぱる★てらすで、うなぎの学習会を開催しました。


 講師には、パルシステム連合会 水産課の豊原有加さん、パルシステムでお馴染みの『大隅産うなぎ蒲焼』などのうなぎ商品の産地より、大隅地区養まん漁業協同組合の奥園久人さんをお招きし、「うなぎを食べながら守る」パルシステムの取り組みについてお話していただきました。
 大隅地区養まん漁業協同組合の取引先の多くは全国の生協で、中でもパルシステムの取り扱いは大きいそうです。シラスウナギを専門業者から買い取り、水温やえさなどを徹底管理し、うなぎが育ちやすい環境の中で養殖しています。組合員のもとに届いたうなぎが作りたてのようなやわらかな食感があるのは、うなぎをさばいてから一時間以内に処理、加工、梱包を全て終わらせているからだそうです。その味は一般的なうなぎのような川魚特有の臭みはありません。「昔からうなぎに山椒をかけて食べるのは、臭みを消すためです。でも、我々が作るうなぎには山椒は必要ありません!」と奥園さんは自信を持って参加者に話されました。


「うなぎのふっくらな食感をつぶさないよう、梱包にも秘密があります」

 しかし、野生のうなぎは近い将来絶滅の危険性がある絶滅危惧種であると、最近では世間で騒がれています。その原因は乱獲や、生息する河口一帯の環境の悪化、温暖化などによる海洋変化だと考えられています。パルシステムのうなぎは全て養殖によって育てられたうなぎですが、養殖に使っているのは天然の稚魚(シラスウナギ)。やはり「絶滅危惧種を食べて良いのか?」との声は少なくありません。大隅地区養まん漁業協同組合とパルシステムは、専門家や研究者にうなぎの資源回復について相談し、「食べながら守る」という取り組みを掲げました。
 何故うなぎを「食べながら守る」のか?うなぎを食べることを完全に止めてしまうことで、うなぎ生産者・加工者は職を失い、さらに日本古来のうなぎの食文化だけでなく、うなぎやうなぎが住む環境への関心も失ってしまいます。パルシステムは、うなぎの資源も、うなぎの産地や食文化もともに守りたいと考え、産地とともにさまざまな取り組みを実施してきました。大隅産うなぎの利用点数に応じた支援金(賦課金)と、組合員からのポイントカンパを活用して、さまざまな情報発信や調査研究、石倉かごの設置など、資源回復運動のための資金づくりを実施しています。「パルシステムも以前は一般的な方法での放流に取り組んできましたが、放流の問題点が専門家から指摘されたことを受け、2015年からは、効果的な放流方法を検証するため、うなぎが育ちやすい環境や放流後の効果検証のための追跡調査など、放流モニタリング事業を行ない、資源回復効果のある放流方法の検証を行なっています」と豊原さんから説明がありました。


うなぎの住処になる石倉かごも見せていただきました

 実際にうなぎの生産者から、うなぎの生態と現状、資源回復のための取り組みについて詳しく聞ける機会はなかなかありません。質疑応答では「養殖のうなぎでもシラスウナギの孵化はできますか?」「石倉かごがうなぎの住処になるのは何故ですか?」など、活発に質問が上げられました。
 学習会後は、うなぎの白焼きを参加者が調理体験しました。販売されているうなぎの多くはタレのついた蒲焼が多いのですが、白焼きはタレがまったく付いていない状態のウナギです。フライパンで焼くだけのシンプルな調理法だけででき、食べるときはわさび醤油をつけて食べるので、蒲焼とは違ううなぎの味を楽しめます。


 調理した白焼きのほかにも、食育サポーターによるうなぎ料理の試食も用意され、参加者はさまざまな味のうなぎを堪能しました。
 うなぎの意外な生態を知り、日本古来のうなぎ食文化の伝統を改めて振り返ることで、参加者はこれからもうなぎを守る取り組みに協力していくことを決意しました。