NEWS Topics

2017年1月27日 「介護のこれから・医療のこれから」を開催 信州の農村医療の現場から見えたこと
 1月20日(金)、ぱる★てらすで、長野県佐久総合病院の内科医、色平哲郎さんを講師にお迎えして、農村医療の現場から地域医療のあり方についてお話いただきました。
 

今回の講演会は、パルシステム共済連のたすけあい活動助成金を活用して開催しています。

たすけあい活動助成金について
パルシステム共済連では、保障事業の剰余を契約者へお返しするだけでなく、よりよい地域社会の構築に向けて、組合員が自主的に行う子育て支援や福祉助け合い活動、ライフプランニング活動、健康維持活動を助成というかたちでサポートしています。

講師:色平哲郎(いろひら てつろう)さん
JA長野厚生連・佐久総合病院 地域医療部 国際保健医療科・地域ケア科、内科医、NPO「佐久地域国際連帯市民の会(アイザック)」事務局長。
1960年横浜市生まれ。東京大学中退後、世界を放浪し、医師を目指し京都大学医学部へ入学。90年同大学卒業後、長野県厚生連佐久総合病院、京都大学付属病院などを経て長野県南佐久郡南牧(みなみまき)村野辺山へき地診療所長。98年より南相木村の診療所長、08年佐久総合病院地域医療部へ。
外国人HIV感染者・発症者への「医職住」の生活支援、帰国支援を行うNPO「アイザック」の事務局としても活動を続ける。こうした活動により、95年、タイ政府より表彰を受ける。東京大学大学院医学研究科非常勤講師。元京都大学大学院医学研究科非常勤講師。
 

色平先生
手にしているのは先生おすすめの介護マンガ「ヘルプマン」

 人口約1000人、その40%が65歳以上という長野県南相木村。村でただ一人の医師、色平哲郎先生のもとには、大学病院では教わらない医療の原点を学ぼうと毎年多くの学生が訪れます。学生たちは、診察を見学し、元気なお年寄りとも交流します。「地域医療を担う医師の仕事は人間関係を築くところからということを知ってほしい」という色平先生の思いからです。「治療の技術だけでは地域は支えられません。患者さんが納得すること、患者さんを名前で呼ぶなど、個別性を大切にしてあげることが必要です」。患者のふだんのくらしを知り、気持ちを通じ合わせて初めてその人に合った治療ができると色平先生は話します。  
 
 どの国もまだ経験したことのない超高齢社会にある日本が今後、どのように医療に取り組んでいくのか世界が注目しています。「認知症や寝たきりにならず、すきなひととすきなところで暮らし続けるには、友人が多く、人と人が支えあう環境にいること。予防は治療に勝ります」と色平先生。「医療もお金で解決しようという風潮がありますが、そうできないのが今の日本の悩みです。お金持ちより心持ち。困ったときに助け合う人間関係こそが大切なんです」との言葉が心に残りました。  
 
 村に住む人たちのある日の会話を一人劇で演じたり、ジョークをはさみながら、悪戦苦闘する地域医療の現場のお話に会場は笑いが絶えませんでした。お話の後の質疑応答も活発に行われ、関心の高さがうかがえる講演会でした。