心にもおやつを

2018年10月1日レース再発見
  7月の終わりのことです。渋谷駅から歩いて15分の道のりを、真夏の日差しを浴びながら進んでいきました。目的地は松濤美術館。ダイアン・クライスコレクション「アンティーク・レース展」の最終日が迫っていたのです。


展覧会のチラシとポストカード
  
 中に入ると、暑さと強い日の光を我慢して歩いてきたことに対するご褒美のように、照明を極力抑えた空間には静かで美しい世界が広がっていました。歴史から始まり、王侯貴族由来のレース 、キリスト教文化に根づくレースの役割など5つのコーナーにわけて展示された16~19Cのレースの品々… 手先が不器用でおよそ手芸とは縁遠い柊にとってはどれも超絶技巧を駆使したと思えるものばかり。うっとりとしてしまいます。
 来館者は女性が多く、編み物や刺繍に造詣の深そうなグループも。技法についてのおしゃべりを小耳にはさみながら、「知識があればもっと楽しめるのかな」と思ったりしました。
 貴族の上着の胸元で揺れていたり、袖口からひらひらと出ているレースが広げるとかなりの大きさであることに驚いたり、ただでさえ現代よりも伝染しやすかった筈のスト ッキングの前面に施されたレースには、どうやって履く んだろうと考えたり、乳児の洗礼式用のドレスやボンネットの美しさにため息が出たり…

 レースフリークではないけれど、柊はこれまでにたくさんのレースに触れてきました。身につけるものの一部だったり、何かの縁飾りだったり、あるいはカーテン、テーブルセンターetc etc…  


家にあるアンティーク(?!)夫の祖母のもの

デイリーユーズのテーブルマット3点

死蔵状態のトップスと、つけ襟

 アンティーク・レース展でボビンレース、クロッシュレースの違いや 歴史上レースが重要な役割を持っていたことを 知ると、「レース」と一括りにすることが申し訳ないような気になってしまいます。今身の回りにあるものはアンティークではないけれど、それなりに愛情を持って扱うことにしましょう。